2018年11月09日

今週の注目疾患   平成30年・44週(2018/10/29~2018/11/4)

【風しん】
2018 年第 44 週に県内医療機関から 16 例の風しんの届出があり、2018 年の累計は 285 例となった。
第 27 週以降、県内において風しんの届出が続いており、全国の多くの自治体からも風しん発生が報告されている。
県内では、第 37 週に週当たりの届出数としては最も多い 37例が届け出られた。
その後は毎週 20 例前後の届出が続いており、継続する減少傾向が見られないことから、市中において風しんの感染伝播が続いていると危惧される。
届出例の性別・年齢群はこれまでと同様の傾向が続いており、第 27 週以降に届け出られた282 例について、性別は男性 233 例(82.6%)、女性 49 例(17.4%)である。
男性は 40 代(92例)の届出が最も多く、次いで 50 代(62 例)、30 代(36 例)、20 代(35 例)と続く。
女性は 20 代(20 例)、50 代(10 例)が多い。
ワクチン接種歴は 1 回(12 例)、2 回(3例)、無し(65 例)、不明(202 例)であった。
県内では 2012~2014 年に発生した風しん流行において、2013 年半ばと 2014 年に 1 例ずつ先天性風しん症候群の届出を認めた。
流行の継続により、妊婦の風しんウイルス感染のリスクは高まる。
先天性風しん症候群の発生防止のため、特に、妊娠を希望される女性や抗体を保有しない妊婦と同居されている方、妊婦と接触する機会の多い方(医療従事者等)で、予防接種を必要回数受けていない場合は、かかりつけ医などに相談の上、抗体検査や予防接種を検討しましょう。
なお、風しんの予防接種を受けていない方は、麻しんの予防接種も未実施の可能性が高いことから、麻しん風しん混合ワクチン(MR ワクチン)の接種を検討しましょう。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成30年11月7日更新)