2016年08月05日

今週の注目疾患  平成28年・30週(7月25日~7月31日)

〜A群溶血性レンサ球菌咽頭炎〜
2016年30週の県全体の定点当たり報告数は、29週の 2.68から増加し3.16となった。例年減少する時期であるが増 加に転じ、過去4年の同時期と比較し多い。 保健所別では、16保健所中9保健所管内で増加し、君津 (9.13)、夷隅(8.33)、船橋市(7.82)、印旛(3.31)、山武 (3.17)で多い。 2016年30週に報告された426例の性別は、男性207例 (48.6%)、女性219例(51.4%)で、年齢群別では、3~7歳 が236例で55.4%を占めていた。

〜マイコプラズマ肺炎〜
2016年30週の県全体の定点当たり報告数は、29週の0.56から増加し1.11となった。マイコプラズマ肺 炎は、要因は不明だが周期的に流行し、秋から冬期に多く、初夏にやや増加する年もあると報告されている1)。千葉県でも2012年に大きな流行があったこと、増加傾向であることから、2010年~2016年30週 に報告された1,188例の発生状況をまとめた。 性別は、男性598例(50.3%)、女性590例(49.7%)であった。 年齢群別では、5~9歳500例(42.1%)、5歳未満329例(27.7%)、10~14歳243例(20.5%)が多い。 検査方法として報告されたのは、抗体検出1,061例(89.3%)、核酸検出(PCR・LAMP等)67例 (5.6%)、抗原検出46例(3.9%)、記載なし8例(0.7%)、その他3例(0.3%)、電顕2例(0.2%)、塗抹検鏡 1例(0.1%)であった。


【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成28年8月5日更新)